Webアナリスト養成講座レビュー(14)
※このレビューは『Webアナリスト養成講座』を読み私なりに咀嚼した結果と所感を記述しているので、実際に書かれていることと異なる場合があります。閲覧する場合はそのあたりを踏まえ上で、ご覧下さい。
今回は第14章「先進の分析概念−あなたのWeb analyticsを強化する」です。
この章では、ウェブ解析データの見方(行動を起こすための分析視点)について、具体的に説明されています。
かなりボリュームのある章だったため、ラインを引いた箇所もいつもより多めになっていますが、お付き合いください。
ラインを引いた箇所
セグメンテーション
- データをセグメント化することで、データがより特定の要因との関連性が出てくるので、汚いデータは全体に占める割合が少なくなる。
- セグメントの例 → 直帰、検索流入、検索+直帰など
- セグメントをすることで訪問の質を見ることができる。
- セグメント化されたデータをトレンドで見るとより強力な分析になる。
- セグメント化を適用して作られたKPIはより効果が発揮される。
- 必死になって指標を見るときは、少なくとも3階層下までセグメント化する。
分析とレポートを結びつける
- アナリストの分析や推奨から多くの技術的なあるいは無味乾燥さを除いてあげることで、洞察に基づいた行動を取ってもらいやすくなる。
- アナリストではないビジネスユーザー視点で理解できるレポートにする。
- 行動を起こさせるためにアナリストではない言葉で話さなければならない。
- 見やすい図を使う。
コンバージョン率のベストプラクティス
- コンバージョン率は購入以外の目的で訪問しているユーザー以外を無視してしまうため、主要な作業に対するタスク完遂率がよい指標になる(13章参照)
- コンバージョン率を算出するさいに、コンバージョン数を何で割るか?(UU or セッション)
- オススメはUU数。理由はすべてのセッションが顧客に購入ボタンを押してもらうための機会ではないため。
- 顧客が買おう思ってサイトを訪問しなかったときも、すべてのセッションが購入機会だというのは、本当の顧客中心主義ではない。
- 何より一貫性とトレンドで見ることが重要。
- サイト全体のコンバージョンは忘れること。
- 時系列トレンドと季節性を忘れないこと。
- ツールが与えてくれものではなく、会社にとって重要なことを計測する。
- 上位5つの参照元URLによりコンバージョン率を計る。
- 狂ったようにセグメント化すること。
- コンバージョン率の隣に売上も表示すること。
- 目標を念頭においてコンバージョン率を計測すること。
サイト離脱率の計測(eコマースサイト)
- コンバージョン率を改善したいなら、真っ先に離脱率を計算し、改善すること。
- サイト離脱率(%)=1−(購入数/ショッピングカートへの投入数)
- ショッピングカート離脱率(%)=1−(チェックアウトを開始した人の数/ショッピングカートへの投入数)
- チェックアウト離脱率(%)=1−(チェックアウトを完了した人の数/チェックアウトを開始した人の数)
- 弱点がどこかを理解するために、離脱率をセグメント化する。
- 多変量テストを行う
- 一般的なeコマースサイトの指針
- 会員にならなくてもチェックアウトできるようする。
- 購買プロセスの中に無駄な情報は掲載しない。
- チェックアウトに面倒な入力項目が多いなら、それをやめてみる。
- 配送料へのリンクは見やすい位置に掲載する。
- 配送スケジュール情報を提供する
購入(コンバージョン)までの日と訪問回数を測る
- 主要な流入元別にコンバージョンまでの訪問回数を測ることで、正確な顧客理解を得ることができる。
- サイトのコンテンツや構造を顧客セグメントによって最適化する。1回で買う顧客とそうでない顧客に対してのサイトを出し分ける。
統計の管理限界を活用する
- KPIをトレンドで確認するとバイオリズム(起伏)があるため、管理限界を用いて、管理限界外のデータの分析をおこなう。
- 管理限界=平均のKPI値±3×標準偏差
コンバージョン可能な機会の大きさを測る
- 通常のコンバージョン率(コンバージョン数/UU)数では正確な機会を測定できていないため、以下の数値を全体から差し引くこと(分母のUUを正確にする)で正確な数値になる。
- 直帰率、検索ロボット、イメージの要求、404エラー、ソフトウェアの訪問
- 訪問顧客にアンケートを行い、商品の購入希望や事前調査などと答えた訪問者をセグメント化し、会社情報や採用情報を確認しにきた人は別にセグメント化する。
- アンケート調査の3大質問項目
1、今日サイトを訪問した目的は何ですか?
2、今日のタスクは達成できましたか?
3、今日のタスクを達成できなかった場合、その理由は?
所感
長い章でしたが、学ぶことがたくさんありました。
特に、レポートを分かりやすい言葉で書き、技術的な言葉やアナリストの言葉は除かなければならない、という点は常々気にしている点ではありますが、今一度意識しなければならないと思いました。
さぁ残りあと1章です!早めに更新して次の書籍の書評に行きたいものです。
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