Webアナリスト養成講座レビュー(2)

長い間更新が滞っていた、『Webアナリスト養成講座』の
レビューを更新します。

※このレビューは『Webアナリスト養成講座』を読み
 私なりに咀嚼した結果と所感を記述しているので、
 実際に書かれていることと異なる場合があります。
 閲覧する場合はそのあたりを踏まえ上で、ご覧下さい。

今回は第2章「データ収集−重要性と選択肢」

この章はウェブサイト分析において、
知っておくべきデータ収集の選択肢が説明されています。
■ページ遷移データの収集方法
 (本書ではページ遷移と書かれていましたが、別にページ遷移に
  限らずだと思っています)  
  −サーバログ型:サーバの生ログを分析しレポートを作成
    ○:検索ロボットのログを収集できる
    ○:ログデータを手元に保持できる
    ×:マーケティングには不向き
      (そもそもマーケティングのために作られていない)
    ×:クッキーを設定しないと訪問者を正確に特定できない
    ×:適切な設定をしなければ画像やCSS、ロボットなどが
      カウントされる
    ×:キャッシュがカウントされないため、
      実際のトラフィックよりも少なく見える

  −Webビーコン:1×1の透過画像ファイルをページに埋め込む
    ○:実装しやすい
    ○:検索ロボットのアクセス数をカウントしない
    ○:複数のサイトにまたがって分析をすることが容易
    ×:広告や広告ネットワークと同じに考えられ
      イメージがよくない。
      アンチ・スパイウェアによって、自動的に
      クッキーが削除されることも。
    ×:メーラーやブラウザによってはデータを取得できない。
    ×:JavaScriptタグ方式と比べ、収集できるデータの種類や
      カスタマイズ性において劣る。
    ×:サードパーティークッキーを利用するため、
      ブラウザやセキュリティソフトによっては
      機能しない可能性がある

  −JavaScriptタグ:JavaScriptのタグをページに埋め込む
    ○:初期導入に手間がかからない
    ○:キャッシュを計測できる
    ○:多様なデータを取得できる
    ○:多くのベンダーが日々機能改修をおこなっている
    ○:社内調整に多くの手間をさくことがない
    ○:サードパーティークッキーを利用すれば
      ドメイン間の計測も可能
    ×:JavaScriptをオフにしているユーザーは計測できない
      訪問者の2〜6%程度
    ×:サーバー側のデータは収集できない
    ×:他のJavaScriptと衝突を起こす可能性がある

  −パケットスニフィング:ウェブサーバとユーザの間にツールを用意する
    ○:ウェブサイトに手を加えなくて良い
    ○:ファーストパーティークッキーを利用できる
    ×:社内調整に時間がかかる
    ×:個人情報などに配慮する必要がある

■競合データ

  −パネルベース(VRI、ニールセンなど)
    ・サンプルの大きさに注意する必要がある
    ・サンプルに偏りがある可能性がある
    ・家庭内のブラウズのデータが多く、職場内の
     ブラウザは環境によってとれない可能性がある
    ・規模の小さいサイトでは誤差が大きくなる

  −ISPベース(Hitwise、日本で該当するベンダーはわかりませんでした…)
    ・サンプルサイズが大きい
    ・サンプルがバラエティに富んでいる
    ・ウェブサイト内の深い行動は把握できない  
  −検索エンジンデータ(Google、MSN)
    ・完全無料
    ・データソースが膨大
    ・キーワード行動に関する詳細なデータを取得可能
    ・どのツールの発展途上   

この他にも様々な記述がありましたが、
文章がかなり長くなってしまったので、この位にします。

この章を読んで、Webビーコン方式とJavaScript方式の違いを
理解しましたが、日本ではごっちゃになってる気がしています。
どうなんでしょう??

それと日本のISPトラフィックデータを提供しているだろうか。
VRIは当社でも競合調査などで使っていますが、
ISPもこのようなデータを提供していることをはじめて知りました。