Webアナリスト養成講座レビュー(4)

※このレビューは『Webアナリスト養成講座』を読み私なりに咀嚼した結果と所感を記述しているので、実際に書かれていることと異なる場合があります。閲覧する場合はそのあたりを踏まえ上で、ご覧下さい。

今回は4章の『Web analytics戦略の成否を分ける重要な要素』です。
この章はサイト分析をする上で重要となるポイントを説明しています。
明日からすぐに使える!という類のものではなく、概念的なことが多かったので、僕が読んで参考になった箇所、印象的だった箇所を紹介します。

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  • セッションの中の1ページが見られたという事実は、なんら成功を指し示すものではない。そのページを見た顧客が訪問時の目的を達成したのかどうかを確かめることはできない。
  • 中長期的にウェブサイトを成功させたければ、自社の利益だけを考えてはいけない。顧客の期待にどれだけ応えているかを意識する。
  • Web analyticsにおいて大事なことは、ビジネス上の課題を提起し、その課題を理解し、さらにそれらの課題への答えを導き出すために何をすべきかを自ら決定する自由を持つこと。
  • Web analyticsの予算の内、10%をツールに使い、90%は洞察に関して責任がある人に使う。
  • 重要なのは人。ツールやクールな技術ではない。
  • 今やWeb analyticsはビジネス担当領域であり(マーケ、販売、サポート)、IT部署の領域ではない。

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10/90ルールはその通りだと思いましたが、このように考えている日本企業はどのくらいいるのでしょうか。
僕も様々なクライアントに対してウェブサイト分析やネットリサーチなど、分析に基づいた提案を行ってはいるものの、分析に対して予算を出してくれる企業は少ないように思えます。
それよりはカッコいいコンテンツを作ろう、とかメディアに力を入れよう、という発想が多く、分析に関しては定期的なレポートのみで、問題点の把握や改善策の立案のプライオリティーは低いようです。
もう何年かすると、状況は変わるのかもしれませんが、僕も地道にクライアントや社内の人たちに啓蒙していこうと思います。

この他に有能なWebアナリストに求められる条件というのが、まとめられていましたが、結構ボリュームがあるため次回に番外篇とうい形で取りまとめたいと思います。